保育士さんに乳児院で働くことをすすめる理由

保育士の資格を取ったなら、ぜひ1度は乳児院で働いてみてほしい。

その理由

  1. 子供たちと深く関われる 
  2. 社会に貢献している…気持ちになれる
  3. 職場にはプロが勢ぞろい
  4. 職員さんたち(保育士)がみんな優しい。
  5. お給料が高い…と思ったよ

[caption id="attachment_294" align="alignnone" width="1279"] 生後6日後に生まれた病院からそのまま来る子もいます[/caption]

①子供たちと深く関われる

保育園と違って、乳児院は家庭的…を目指します。そこで子供たちが暮らしてますからね。保育園のように、毎日保護者さんのお迎えがありません。24時間365日、現場は続くよどこまでも…と、子供たちは暮らしています。乳児院に来る入所児童は、一番早い子だと生後6日です。病院で生まれて、病院からそのままやって来ます。入所児童と乳児院職員は、1対1のペアになり「担当養育制」と言う家族のようで…でも違う、特別な存在となります。
その子に「人と関わっていける、人を信じることが出来る基盤」のようなものが出来ることを目指し、日々寝て起きて、ご飯食べて…と、なんでもない穏やかな日常を過ごします。
風邪をひいても、ずっと一緒です。洋服選んだり、誕生日にお出かけもします。短い間の子もいれば、長ーく居る子もいます。
 私の場合、子供たち一人ひとりのことを、食べる時寝る時…お風呂に入る時、遊ぶ時あの子はああだったこうだったな・・・と思い出せます。ということは、自分なりに深く関わったのかなと思ったりします。

社会に貢献している…気持ちになれる

家庭で保護者と暮らすことに困難がある子が入所してきます。「緊急一時保護」の場合だと、連絡が来て2時間後くらいにはやって来ます。わあわあ泣きながらくるか、泣き止んでからやって来ます。離れがたい誰かから離れて…。
 一人ひとりに背景があり、その子の情報が書かれた書類を読む私たち乳児院職員。(事前に読む場合がほとんど。その後、追記されていきます)
 私が保護者に対して感じていたことは、「大変だったんだな…。うん。それじゃ育てられないよね。」と思うケースがたくさんありました。
 子供に対して感じていたことは、「大変だったね。今は寂しいね。ここは大丈夫なところだよ。安心して良いんだよ。」と感じましたし、声に出してその子にそう話しかけていました。
 私が勤めた乳児院で暮らす入所児は、0〜3歳がほとんど。(少数だけどもっと年上さんもいますが)そんな年の子が、自分で生きていけるわけがない。その子の育ちを支える大人が必要なんです。「その大人」に保護者さんに代わって一番近くで関わるのが私たち保育士。すごいことしてると思いませんか?

職場にはプロが勢ぞろい

私は小規模保育園もパートで経験してますが、乳児院は保育園にはいないプロの人たちの仕事を目の前で見ることが出来ます。
みんなで一人ひとりの子の情報を共有し合って、良い方向に向かうように繋がる大きなチームです。
・家庭支援員さん
・里親支援員さん
・心理士さん
・看護師さん
・給食(栄養士)さん
・宿直(夜勤)専門員さん
・用務員さん

乳児院ではないけど
児童相談所のみなさん

給食さん?用務員さん?保育園にもいるよって思うでしょうか?
でも、乳児院の給食さんは、3食プラスおやつも作ってます。まさに「子供の体は給食さんのご飯で出来てる」状態!
用務員さんは、子供たちの破れた服を縫ってくれたり、凹んだ職員がいれば励ましてくれたり…みんなのお母さんでした!

職員さんたち(保育士)がみんな優しい。

当たり前ですが、女性が多い職場です。入社前は、かなり不安でした。きっと怖い人・意地悪な人・自分を嫌ってくる人がいるだろうと思ってました。そして私にはそれをうまく対処したり回避出来る自信はまるでありませんでした。
 私は人に意地悪はしないことをモットーにしていますが、もともと抜けてるし動作がゆっくりしているので、動きが早い人をイライラさせてしまう傾向があるのは自覚してました。
さらに打たれ弱い、豆腐メンタルの持ち主。過去をたどれば人間関係に悩んだことなんて無限に出てきます。
 転職者あるあるの、「年下から教わる」ことに対してマイナスな感情はなかったので、とにかく仕事頑張ろう!と思っていました。
いざ、新入社員としてスタートすると…あら?みんな優しいのです。昔は厳しい人もいたそうです。ですが・・・。
階段で転んで数段落ちれば、「大丈夫か!」とすぐ見に来る大先輩の男性職員さん。あとから、「大丈夫か〜?腰とか打たなかったか〜?」と聞いてくれました。
 子供たちが手に負えず、もうダメだ・・・・と放心状態になっていると、「大丈夫ですか?」と手を貸してくれる保育士のみなさん。
 落ち込んでいれば「大変でしたね」「わかります」「そんな時もありますよ〜。」と、優しい言葉の数々をくれました。
 仕事のミスを注意されたり、自分の思いで暴走した時は指摘されたりもありましたが、いま振り返っても、誰かから悪意を感じたことはありませんでした…。本当にありませんでした。
 たぶん、私を好きではなかった人も複数いただろうと思います。でも、嫌い→嫌いだから意地悪しよう。と行動を展開させる人がいなかったと思うのです。
 さらに皆さん、「児の発達を促すにはどうしたら良いのか」と常に考えている、意識の高さがありました。
 すごい職場だと思います!
モラハラパワハラ、いじめに泣く保育士さん看護師さん、ぜひ乳児院に来てください!

お給料が高い…と思ったよ

ずいぶん遠い昔に、転職サイトに登録したことがあったんですが、いまだにメールが来ます。「好条件の求人あります!」とかですね。へーどんな求人かな?と見てみると、「結果・全然私の乳児院の方が高い」となりました。
これは乳児院のお給料が高いからなのでしょうか。
民間の保育園の給料が低すぎるからなのでしょうか。
夜勤手当て
という独特のものが乳児院にはあります。そこ
での差は確かにありますね。
でもそれにしても、差が大きい金額でした。
 私のお給料は、入社当時から年間総支給額は350万円以上ありました。私は住宅手当はもらってなかったのですが、住宅手当のある職員さんならもっとお給料があるでしょう。
 「民間の保育園は…(家族経営は特に)お給料が低すぎてあやしい」
有名人なら言えませんが、一般人の個人の偏見として、このように考えています。